青春売買ホテル

茜の青春実況〜カコログ

 
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2006-01  02  03  04
 
2005-04-25    キスマーク。


金曜日。
泉と会う。
彼を見て、私は笑って「がっかりです」と言う。
困った泉がいた。

少しのドライブ。
行き行く先はホテル。
そうしてセックスをして、
私はすこしぐずり、

「何故あたしはいつもこうなのか」

と。
愛せなくて、ごめんなさい。と。
他の男を想っていたりして。
私の目的のする「可愛いセックス」などできなかった。
ただそこにあったのは。
龍とのセックスにも何も変わらなかっただろうな。
「焦らなくて、いいよ。」と彼は言う。

8時過ぎに帰宅。
日付が変わり、1時間後に家をこっそり出る。
ちっぽけな私の地元の公園の駐車場で、お酒を飲んで泉と語った。
やっぱり私たちは抱き合って。
セックスをして。

それが優しかったり。
激しかったり。
切なかったり。
後で泉は語る。

「好きな人と身体を重ねる、あのどうしようもなく温かくて優しい、甘酸っぱい切なさをあかねとのセックスで感じた。好きです…どうしようもない」と。

この言葉に、胸がドキドキとズキズキとする。
それはトキメキなのか痛みなのか。

くだらない話でも盛り上がったりした、金曜日。
金曜日。私の10人目。
私は楽しかったのだ。
しかし、「好き」とは言えなかった。

首筋に鮮やかに残ったキスマークは、やがて消えていくだろう。
しかし、これが、私を困惑させた。

土曜日。仕事。
その仕事に出かける前、母が私の首筋のキスマークを見つけた。
「あんた、それ…」と母は言うが、
私は適当にごまかして家をでた。
仕事先で、従業員さんにもこれが見つかった。
「なになに?茜ちゃん、彼氏できたのぉ?」と言うが、
さすがにネットで知り合った男と初めて会ったその日にセックスしたなんて言える筈もない。
適当に、日曜日合コンで知り合った男と、数回デートして、ヤッたとごまかすと、従業員二人はいかがわしい顔で私を見た。
「彼氏でも、好きでもない人とでもヤるの?」と26歳人妻。
「うーん、でも、ちょっとその気はあったりして…」と私。
「えー最近の若い子ってそうゆうもんなの?Yちゃん?」と26歳人妻は、23歳Yちゃんに聞いてみる。
Yちゃんがなんと言ったか覚えてない。とりあえず、この行為に否定のようなものをし、避妊はちゃんとするべきだとかを語っていた。
とりあえず、ファンデーションでキスマークを隠す私。
私たちは面白おかしく盛り上がっていたが、私の心中で自分の行為が忌わしいものに感じてきた。

「彼氏でも、好きでもない人とでもできるの?」
「まあ、あたしは好きな人以外とはやったことないけどねー」

こんなキスマーク。傷跡みたいだ。

ばたばた働き、6時過ぎに仕事は終わり、私はひっそりと喫煙所で煙草を吸った。
美味いと感じつつも、身にしみる、罪悪感。
ご自慢のナルシズムも限界だ。
なんて、女だ。なんて、女だ。と自分に言い聞かす。
そんな自己嫌悪を隠しつつも、虎子さんにメールを打つのだ。
私の脳は混沌の洪水で、小さな細道をたどたどしく歩いて帰った。

家に帰れば、ほぉらね!母が首筋の傷跡について聞いてくる。
「ぶつけたの」と私は言うが、そんなバレバレの嘘など聞く耳も持つはずもない。
「キスマークだ。いやらしい。」と母は言う。
しかし、待ってほしい。ここで、公認やら肯定すれば、全て終わりなのだ。
例え、他人に、バレバレのことでも、自分が肯定すれば、全て終わりなのである。
私は必至に否定し、夕飯を食べ、待ち合わせの虎子宅に向かった。

虎子宅で、青春話や文学話をすれば、落ち着く。
自分の明るい未来と、男が絡むとどうなるかという話をすると、落ち着く。

そうです。
結局、優しい人や似たような過去を持つような人や変な人の周りでしか、私は私であることを認められないのを知っています。
それであって、それでいいような。
ただ、こんな人間がいて、ただ、どんなに否定していいから、生きている。必至で生きている。ということは認めてほしい。
だが、愚かな女だ。
なんて愚かな女だ。

そうして、深夜は泉と話す。
何もなかったのように。
報われない。
報われません。

時々、元彼・Kさんを思い出す。
そうして、私はまた、泣きます。

自分の卑しさに腹が立ち、剃刀で切ろうとした。
しかし、私は切れませんでした。力がなくて。


日曜日。寝てばかり。思考は停止。テレフォンセックス。

月曜日。
それは私の好きな月曜日だった。
ところで、私は月曜日が好きだ。
私のように、ただ、大検の勉強だけしている能天気な小遣い稼ぎの土日のみのフリーターは、
のんびりと勉強する日で、お昼頃には、某チャットで楽しむ日なのだ。
そういえば、今日は、文章教室というのを忘れてはいない。
適当に勉強をし、家を出た。

兵庫で、脱線事故があったらしい。
ご冥福お祈りします。

街へ向かう駅に、春の花が咲いていた。
ぼわぼわのものを摘み取ってみると、ふーっと吐息を吐かせ、宙に舞わせた。
この春の花の名を思い出せない私。
桜でもない。ひまわりでもない。
あれの名は……ダンデライオン。
英語の名前が出るが、何故日本語名がでないのか。
きっときっと、この黄色い春の花の名は、
とても柔らかく、温かい、とても響きの名のよい名前だ。
少しご機嫌斜めの雲に誘われ、
私は空を見ながら、自宅へ電話をかけた。
かけると弟がでる。

「あのさあ…あの黄色い、春の花の名前…えーっとえーっと、さくらじゃなくて…ひまわりでもなくて…あったんぽぽだ!」

電話を切って、
たんぽぽ。たんぽぽと口ずさむ。
乗った電車も春の学生達で溢れていた。
私も季節に乗り、春のような小説を頭の中で描く。
それはまるで「世界の中心で愛をさけぶ」のような話になり、
少し、空の色にこの小説は紛れた。

この空はもうじき、雨が降ることをまだ私は知らなかった。

街へつくなり、龍と少し会う。
彼は言う。
「なにその、首にあるやつ」とにやけて言う。
はっきり、言おう。わざと見せたのだ。
私のキスマーク。
泉が残した、キスマーク。
「まだ、誰かとヤッたの〜?」と彼は言う。
「えへへ」と私は言う。
「でもね」と龍は、
「そうやって、相手が本気なら本気ほど、傷つけるんだよ」と。

私は、とてつもない絶望に襲われた。
やっぱり嫌な女だ。
とてつもない嫌な女。愚かな女。

少し、デパートを散策し、結局、私はまた龍のところに戻ってきた。

「どうしたの?」と彼は言う。
「もうーやだ…」と泣き言。
頭をぽんぽんと撫でられると、私は「今日、一緒にご飯食べよ?話聞いて?」と食事に誘った。

文章教室で、私は勉強をした。
他人の作品を見るのは面白いもので、その批評も聞くのも面白い。
次回は自分の作品が露にされ、何を言われるかと思うと期待が高ぶった。
文章教室が終わり、泉に電話したが、彼はでなかった。

ひとり、公園で煙草を吸って、龍と食事だ。

待ち合わせ場所で、龍と会うと、私は悲しい顔をし、龍は「大丈夫か?」と言った。
煙草を路上で一服し、もう1人路上の詩人さんと、「茜ちゃんは言葉攻めがたまらない」という下ネタで私は叫んで笑った。

あの、龍といつも一緒にいた、ファーストフード屋。
「茜ちゃんはいつも俺と一緒だよ」と彼が言った言葉に、とてつもない絶望を及ばした日以来行ってはいなかった。
私たちはここが好きだった。
ここでよくお喋りをした。
周りからみれば、下ネタなんて当たり前だったので、ひかれる話だったが、おかまいなしに、お喋りをしていた。
1月2月の龍に対する憎しみがいっぱいだった頃の私が、今日、ここで洗いざらいに今の気持ちを話した。

「ねえ、あたしなんて嫌な女なんだろう?
好きになりたいの。好きになってくれる人がいるの。
でも好きになれないの。
焦っているの。
どこかで、元彼のことを考えてるの。
他の男も考えてるの。
それでも身体を許しちゃうの。
そうして傷つけちゃうの。」

そうして、龍は、もうすぐできるかもしれない彼女の話をした。
そうして、龍の昔話。
私もよくちらほら聞いていた。
忘れられない、彼の元カノ。
何も言わずに、自殺した、彼の元カノ。
その話を聞くにつれ、龍でさえも、傷を負っている人間だと分かる。
未だに引きずっている。

「じゃあ、私はやっぱり、元彼を殺しにいくべきかな」

とつじつまの根拠もないことを私は言ったら、私たちは笑った。

ぽつりぽつりと私たちの昔話をした。
首を絞めたり…龍曰く「アレはアレでよかった。」と言う。
私は「傷つけたでしょう?」と言う。
申し訳ない気持ちで言う。

「でも、茜ちゃんに癒されててそんなものは埋もれた」



昔のように龍と、こんなお喋りを、ここで、するのは、
なんとも泣きたい気分で。
ふとっちょ龍の胸で泣きたい気分で。
そんなことしてはならないことだし、戻れないことは分かっているから。

「あーそろそろ、帰らなくちゃ…」と私が言えば、
「漫喫で一緒に泊まる?」と馬鹿な誘いを断った。

あの頃の龍と私。

「まー…あたしのいくゆく先はどうなるのよねぇ…」とぽつり呟けば、
「まーその時は俺かもしれないよ」と龍は言って、私は素直に笑ってしまった。

駅まで送ってくれて、龍は「頑張れよ!」と言った。
「またいつでも話聞くぞ!」と。

私は笑っている。

ちっぽけな温かみのある言葉で、氷は溶ける。
ただ、今、そこに、好きだよ、という人をちょっと見つめてみたい。
「誰も、恋愛では似たような悩みを繰り返すものだよ」と龍は言っていた。

あなたたちの傷と私の傷を数えましょう。
キスマークは、なんの証だったか。
ねえ、泉、今夜、こそっと教えて?

 
2005-04-20    今の主治医にはテレフォンセックスなど話せていない。


泉と仲がいい。
朝までボイスチャットで語り合った昨晩は、やはり私は泣いていた。

「馬鹿」「馬鹿」とお互い言い合い、
「好き」「好き」とお互い言い合い(注1
そしてテレフォンセックスし、
一緒に歌を歌ったり、
やはりテレフォンセックスをし、
私が「恐い」と言って泣き崩れ(注2
一緒に歌を歌ったり(注3
泉を悲しませてしまったり。
そしてテレフォンセックスをし(注4
一緒に歌を歌って寝た(注5

注1:彼が私に「好きって言って」と言った。
だから私は「好き」と言った。
「もう一回言って」と言うから、私は何度も言った。
それはやはり、嘘でも真実でもなんでもなく。
「心ある人形」のように言い続けたのだ。

注2:テレフォンセックスの後、恐るべき汗をかき、疲れ果てた私は、「恐い」と言った。
「何故人は人を愛し、そして何故別れ、傷つくのか」
そんな過去のトラウマが、私を束縛し、泉は「考えるな」と言った。
「茜は強いんだよ。そうゆうこと真正面から見つめているから、けど、勇気がないんだ。」と彼は言う。

知らない涙。
知らないフリ。
気持ちはあるけど。
それだから遠くに逝きたい。

注3:そんなことを言う彼は優しすぎる。「金曜日殺さないでね」と私は言うが(ネットの出会いの殺人の事件が多いですね)二人でアンパンマンのテーマを歌った。

なんのために生まれて
なにをして生きるのか
答えられないなんて
そんなのは嫌だ。

注4:仲直りのテレフォンセックス。

注5:「ねえねえ、青春の影歌ってー」と私はねだる。
彼は歌うのだ。

君の心へ続く長い一本道はいつも僕を勇気付けた
とてもとてもけわしく細い道だったけど
今君を迎えにいこう
自分の大きな夢を追うことが今までの僕の仕事だったけれど
君を幸せにするそれこそが
これからの僕の生きるしるし

愛を知ったために涙が運ばれて君の瞳をこぼれたとき
恋の喜びは愛の厳しさへの架け橋にすぎないと
ただ風の中にたたずんで君はやがて見つけていった
ただ風の中に涙をあずけて君は女になっていった

君の家へ続くあの道を
今足元に確かめて
今日から君はただの女
今日から僕はただの男

悲しい歌が嫌いで、今は、これがいい。
しかし、彼は「君を忘れない」を歌う。

君はくだけ散った夢のかけら ひとつひとつ
小さなその手で集め
いいさ やり直すと 笑っていた君の頬にこぼれる涙をみたよ

「どうして生きるの?」君は僕に尋ねたけど
答えは急ぐことないやがてわかるから

僕は諦めない 何度だって立ち上がろう
恐れるものなどないさ
君を忘れないよ 互いの道歩こうとも
どこかで逢えるといいね



そんな翌日、目覚めた私は泉からのメールをみた。
「切なかったけど、楽しかった」と。
 
2005-04-18    泉。


泉に出会った頃(まあ、そんな昔の話ではないがね)、彼は「薄れゆく記憶のなかで」という映画を勧めてきてくれた。
それを一昨日あたりに借りてきたので、彼に「それを借りてきたよ」とメッセンジャーで話をかけた。

出会った頃のように、映画の話で盛り上がった、私たち。
ドラえもんの最終回(まあ、色々なケースがあるらしいが)の話をしてくれた彼。
私はその話に目が潤んでしまった(とてもいい話なのです)
そんな最近泣いてばかりの自分のことを言う。
そして「何故私は、こうもダメなんだろう。みんな優しすぎるよ」と言う。
あの時、傷つけあった私たち。
「俺はちぎれそうなほど虚しくて辛くて悔しくて どうしてもっと早く捨てておかなかったんだって でも逃げちゃだめなんだって」と彼は言う。
「俺はあなたのために何もできないんだよ。でも、少しずつ あかねを客観的に見れるようになって 俺とあかねを、今の俺が振り返ることも出来るようになってきて Kさんって存在の大きさに、気付いてさ 同時に、龍さんって存在の大きさにも気付いて 不思議と、あまり絶望はしなかったし、辛くも無くて でもだからって、あかねに抱いた気持ちが消えるわけではなくてね」と言った。

声が聞きたいと私は言う。
じゃあ、かけてこいと彼は言う。

電話をかけて私は「ばぁぁぁぁか」と言った。
そしたら、私たちは笑いあって、
泉も何か狂ったようにで「俺もうやだよーもうやなんだよーなんかやなんだよー」と可愛く言った。

泉はネットで出会った人と、例えばメッセで話すとき、その会話のログを全て保存している。(偶然にも、私も泉との会話はほとんど保存していた)
しかし、別れるときは必ずそれを消してしまうらしいが、私との会話のログは消せなかったとぽつりと語った。

お互い馬鹿みたいな会話をかわし、話はチャットの話になる。
彼もチャットにハマッていた時期があった。
「そういえば、泉はよくどこのチャットへ行ったの?」
「えー○○ってとこー」
「は?」
「ん?」
「そ、そこのサイトのさあ…詩とか小説のページってあったことない?」
「あーあるねー俺あそこよく投稿してたよ詩とか」
「あ、あ、あ、あそこ、あたしとKさんが出会った場所なんだけど…」
「はぁああああ?」

なんと、泉と私は、同じサイトの文芸ページの詩投稿掲示板に投稿していた者だったのだ。
というか、それは2〜3年前の話である。
ちなみに私とKさんはそこで出会い、1年付き合って、別れた。

「は?もしかしてizumiくん?izumiくん?(彼の当時のHN)」
「そうだよってお前、あかねか!」
「そうだよ、あかねだよ…」
「って、じゃあ、KさんってあのKさん?あのちょっと難しい詩とか書いてた?」
「う、うん、そうそう!」

私たちは狂ったように笑った。
それは明け方だった。
私の誕生日の前日に出会った私たちだった筈が、2〜3年前に出会っていたのだ。
あの頃から見るのは泉(仮名)ではなくizumiだった。
ちゃんと私の記憶にも残っている彼の言葉「幸せはしゃぼんだま」
好きだった。彼の言葉が。憧憬していた。
お互い「くだらねー詩書いてたな」と言って笑った。
ここまできたら、彼と巡り巡る、運命論は否定できない。

その後、私たちは更に仲良しになった。
あの時の傷つけあった傷はたまに触れてみたり、なでるような会話をした。
同じように、チャットセックスやテレフォンセックスをした。
「泉可愛いね」と私が言うと、
「俺可愛いよ」と言う。
「じゃあさーじゃあさー「可愛いセックス」しない?」と私は言った。冗談交じり。
やっぱり私はダメな女である、それは…


これは今朝のことである。
泉はまた私に「好きだよ」と告げた。
優しい沈黙だった。
私も彼に「好きだよ」と言った。
「それ本気で言ってる?」と彼が言った。
「ごめんなさい」と私は謝った。


彼は兵庫に住んでいる。
金曜日、こちらに来るという。
 
2005-04-15    心と心が触れ合って、私はまた閉じる


色んなことに触れていた、私。

今日は、チャットでお喋りをし、
勉強をし、
友達とメールで遊ぶ約束をし、
「ホテル」というテーマの文章を書いた。

家に閉じこもっていたが、何故か今疲れる。

ここ数日、心を晒けだしていた自分だったのだ。

その自分に未だ慣れず、疲れた私は手首を切りたい衝動にかられ、鼓動が早くなるが、落ち着けと自分にいい聞かせる。

今日はもうあまり書かない。「ホテル」というテーマの文章で、また色んなことを書いた。今日はこれでいい。

いつもは書く私だが、今はベッドに横になり、Kさんのことを想う。
想うことが許されいる私だから、これほどの幸せはない。

ええ、みんな優しすぎて、私の心が醜く感じてしまう自分がいる。
やっぱり私は病気で、憂鬱は時にゆっくりと時に激しく波のようにやってくるのだ。

だからKさんのことを想って泣く。
それだけで今はいい。
 
2005-04-14    嵐が去ったあと


それは、静かだ。

泉は、「茜の心に入り込んでごめんね」と言った。
許して欲しいのはこっちなのに。

龍は昨日会ったが、私たちは一緒に笑っていた。

チャットでは相変わらずいつもの「太宰」
ある人たちからは、「茜ちゃん」と呼ばれている。

とても静かだ。

愛を拒まれた人の痛み。
それをKさんは、「きっと3日間茜のことを考えて、その痛みに気づくと言った」
泉とは時間と言う名の距離をおき、「俺のことを考えてほしい。そして俺のことを忘れないか考えてほしいと言った」

今日は母とお茶をする。
お母さん、大好き。

父に私が最近やらないカメラの話をされた。
マニュアルを持っているのだが、使いにくいからという理由でしばらくやらなかった。
オートのカメラを貸してやろうかと父が言った。
父が優しい。
だけど距離をおかなければ。
いつか彼が爆発するかわからない。

*+*+*+*+*
麦畑

銀色に光る麦畑を見た。正直、彼女は麦畑を知らない。それは彼女が手の血潮を見て、相反する存在を求めた夢であった。
麦畑は熱くそれであって、シュール。一面に一面にとにかく地平線が麦畑だ。麦畑は輝いている。銀色に。
振り返る。
それでも全てが麦畑。風がないのに、たなびいている。それか彼女が呼吸するリズムと同じだ。生きていた。麦畑も彼女は生きていた。それでいてニヒリストであった。最初に覚えた言葉をひたすら繰り返している
「ママ」
彼女は深呼吸する。そして麦畑は揺れて囁く。
「まんま」
同伴する命がそこにある。けれでも麦畑は彼女を抱けない。彼女は求めない。違うものを待っている。
彼女息を止めた。すると液体が目からでてきた。それは銀色から金色であった。涙であった。
 「知らなくていい。泣いてること。知らなくていい。」彼女は何度も呟く。
 すると麦畑が笑い出した。からからと嘲笑した。彼女を。裏切られた少女。とても悲しくなるのを感じた。身体が冷めていくのを感じた。麦畑。待って、待って、待って。あたしから熱を奪わないで。
 麦畑に殴られ、彼女は鳥になった

*+*+*+*+*+

私が初めての文章論(文章講座)で「麦畑」という課題をだされ、書いた作品だ。
私も他の受講者も、この作品を好んでいた。

知らなくていいのだ。
何故涙がでるのだろう。
けど知らなくていいのだ。

嵐が去ったあとは、優しい雨。
 
2005-04-13    大人の階段登る 私は汚れたシンデレラさ(ばーっと書きます。


泉の愛を拒み。
やはり自分は人を愛せない人間だった。

Y先生とRに送ったメール。

*+*+*+*+*+*+

「やめてよぅ、心に入らないで あたしはあの頃に戻りたいけど戻れない もう汚れたから でも 側にいて 殺しちゃうかもしれないけど 傍にいてくれる?」

男に泣き喚いた今朝。彼は何度も愛してる傍にいると言った。

今になって、龍が愛してくれたことに気付く。
あたしも好きだということに気付く。でももう遅い。

男はK(元彼)にも龍にも似ていた。あの泣き喚いた今朝はあの頃Kさんに泣き喚いたことを思い出す。

好きだの愛だの、それを恐がっている自分に気付いた。一人の人に身をゆだねるのが恐い。私でなくなりそうで。

疲れているのだ。

*+*+*+*+*+*+*

というメール。
Rは
「失ってから気付くのはいちばん馬鹿な人間のすること。愛してくれたのに、どれだけひどいことをしたか恥じなさい」

と言い、私はまた泣いた。

Y先生は

「誰かとお別れしたあと、すぐに違うひとと会うのは寂しがりやの癖だから、取り返しの付かないこと、かけがえのなさにやられちゃうね。 そんなに急がなくてもいいのに」

「誰かの好意を拒むことはまるで悪いことをしているみたいな、いじめているみたいな気がしませんか。そして失うは拒む側にもあるでしょう。だけど勘違いしないで、ずるずる偽善的に付き合うのは相手の可能性を奪うことになりうるわ」

私は愚かさを憎む。

罪を。
罪を何度も犯しました。

その日は文章教室へ街まで出歩き、
その日はずっと考え事をしていて、否、不幸な妄想をしていて、
自分の行き行く先は、太宰治のように、心中だと思った。

ちょっと前の私は、「昔は私は太宰治本人であり、今は太宰治を抱きたい人間だ」と言っていた。
しかし、その日は、自分は自分の優しさも含め、そして大きな寂しさと人を愛せない人間の本質と備え、
自分は太宰治そのものだと思ってしまった。

だから、いきゆく先は心中。

でも、男は嫌い。

なにもかもどうでもよくて、
だから適当に男に声をかける前に、

彼に、
彼に、
電話をしてしまった。


元彼・Kさん。


最初はでてくれなくて、
「ふぁーー」と叫びながら、混沌したまま、地元の道を歩いた。
そしたら、Kから着信。

「も、もしもしぃ?」
「お前かよっ」

その「お前かよっ」の声が。
私を笑わせてしまった。

「ねえねえ、Kさん。あたし変わってないかなぁ??」
「へ?微妙〜〜〜!!」
また苦笑して。
「ねえねえ、Kさん。元気?」
「まあ、元気だけど、茜は?」

そんな感じで、2年ぶりの初恋の人との電話だった。
近状報告をして、私は、小さな夢を見た。
2年前の、付き合ってた当時の、あの頃の私。
それから、多くの男に抱かれました。
多くの男の好きだの愛だのを拒み続けました。

あの頃の私。
ねえ、汚れているけど、
それは事実だけど、
私はあの頃の私で。

だから、溢れる感情が…
ねえ、ずっとひきずってたんですよ。

「Kさ〜ん」
「ん?」
「なんで別れようって言ったの?」

ぽつりぽつりと昔のことを話した。
彼は精神病患者で、別れた当時、
病気が悪化していたらしい。

そんなことは私は知らずに。
ねえ、私を傷つけたの?

だから、溢れる感情が…
ねえ、ずっとひきずってたんですよ。

だから、溢れる感情が…

「Kさーん、愛してるー」
「好きですー」

私は素直に胸をはってこう言える男は、彼だけなのだ。

だから、溢れる感情が…

「泣け」
と彼は言った。

「うわあああああ」と泣いた。

誰もいない、展望台で。
地元の町が全て見えて、
空は曇っていた。
少し肌寒く、
愛しい愛しいと何度も叫び、
しかし、途中で、電源がきれた。
私は泣きながら走って帰った。

帰って、また、彼に電話するが、でない。
泣き喚きながら、
「ふぇええ、Kさんが好きなんだよう。
Kさんしかいらないんだよう。
他の男なんかいらないんだよう。
あの人にしか優しくされたくないんだよう。」
そう泣き喚いて、
彼から着信がきた。

今までの私は、
不幸な人生に酔う自分がいた。
それをただ、彼に、「愛している」と言うと、
それが全てどうでもよくなり、
遠距離恋愛だった、私たちだが、

私は彼との生活を望んだ。
全てを捨てて、彼のもとへ行くことを望んだ。
しかし、彼は、一人で生きていくことを望んだ。お互い。
彼はお互いの自律を望んだ。
彼はお互い病気を治すことを望んだ。

「お前は俺のこと好きでいいよ。でも、ダメだよ」
「何を恐がっているのよ?」
「…」
「本音を言って。そしたら諦める。」
「諦めろ」
「それが本音なのね。」
「…男は嘘つきって言葉知ってるか?」
「あんた、都合のいいこと言ってんじゃねぇよ」

こんな会話をして、
彼が望んだのは、「平行線」だった。
「思い続けて諦めろ お互いの道を行こう」
しかし、彼には何かを恐れているものがあるらしくてならなかった。
しかし、私は、わかったと言い。
電話をきった。

友人Rにメールをすると、
「思う存分ウザがられてみたら?」と言われ、
私は急行突破で、会いにいこうかと思った。
しかし彼の望んでいることとは違うかもしれない。
しかし彼の恐れていることを変えたい。

私は某チャットに入り、ぽつぽつのこのことを言った。
みんなが慰めてくれて、
いつのまにか、「太宰さんに電話をしよう」と言う企画がはじまり。
みんなと電話をして、
似たような過去を持つ男性とも電話をした、

私は会いにいくべきだと思った。
そうするべきだと、みんなに告げた。

気がついたら朝で、寝なくてはならないものだと思い就寝。
起きたら、親に会いにいくことを告げ、
彼と連絡をとろうと思い。

起きたのは2時だった。
母は怒っていた。
母に会いにいくというこを話すと、激怒し、
「やるべきことがちゃんとしてないのに、あんたはやっぱり勝手よね!」と言われた。
「好きなんです。愛してるんです。」と泣き喚き。
泣き伏せていたら、
「お父さんがいいっていうなら、行っていいよ」と母は言った。

彼からメールが届き、
「今は彼女を作る気はない」と言った。

それから電話をし、
「会いにいっていいですか?」と言う。
彼は、「来ないほうがいい」と言った。
私は泣いて泣いて泣いて、
しかし、母がわざわざご飯を作ってきてくれたので、
6時すぎに電話をすると約束した。

ご飯を食べ終わった、私は、
チャットでこのことを話すと、
ベッドに横になり眠った。

6時45分。
彼の着信で目が覚める。

「何を恐れているの?」
「…それは言えない」
「私を恐れているの?」
「しいえ言えば、『赤ちゃんのような気持ち』だ」

会うとお互いがくずれると彼は言った。
私たちは精神病患者で、
私の「Kさんがほしい」という我侭な気持ちは彼には重荷だった。
私への感情は「好きとか嫌いとかそうゆうんじゃない」と彼は言う。

話し合い、
終わってなかった私の初恋は、終わった。

私たちは
お互いの生きる道を行くことにした。
しかし、彼は
「向かうところは同じだということを忘れるな」と言った。

優しい涙。
悲しい涙。
切ない涙。

「ばかばかばかーKさん以上にいい男はいないよーKさん以上にダメな男はいないよーあたしみたいないい女はいないのよーばーかばあああーか、立ち直ってやるーー」

優しい気持ちで言えた。

「ねえ、最後のお願い。」
「ん?」
「嘘でもいいから、好きって言って」
しばらくの沈黙で彼は言った、
「友達として好きだよ」

彼は嘘のつけない、いい男だった。






このことをチャットの面子に告げ、
元気をもらった。

東京。行こうか。

*+*+*+*+*+*+*

わからないこと知りたいでしょ
でもみんな臆病です
嘘つくのになれないで
嘘つくのになれないで

まだあの人を愛してる
まだあの人を愛してる

できるならわからないことすべて知りたいでしょ
でもみんな恐い

こんなあたしわかったらあの人は馬鹿だとしかるかしら?

まだあの人を愛してる
まだあの人を愛してる

変わらない きっと明日になっても愛してる

愛って優しい?
愛って嬉しい?
愛って楽しい?
愛って美しい?
愛って悲しい?

嘘つくになれないで
まだあの人を愛してる

*+*+*+*+*

charaの「嘘つくのに慣れないで」なんて聴いている。

大人になったね、と母が言った。

まだ恋はできないと思うが、
彼の病気が治ったら、また会う約束した。


また誰か本気で好きって言える人間になるよ。
また恋しような。自分。



追記:電話してくださったチャットのメンバーさん、ありがとうございます。本当に。
 
2005-04-12    今朝の出来事


泉の愛を拒む。

龍の二の舞だ。
 
2005-04-11    優しさに包まれたなら


とは、何か。
今は考える気分であり、あまりそうではない。
今は酒を飲み、EGO-WRAPPIN'を聴く。
優しさに包まれている。
そして、私は書くのだ。

6日、バースデイ。
7日、勉強日。
8日、お花見、お泊り。
9日、泊まり先でまったり過ごし、夕方は虎子さんと会う。
10日、友達のダンスを見に行く。高校の友達と久しぶりに会う。

そして深夜はいつも、
泉と会話をしていた。朝まで。

6日、龍との最後のセックス。
泉と出会う。

7日、父に勉強をちょこっと教えてもらい。
泉と人生と龍とセックスのことについて語り、途中から朝まで電話をする。

8日、音楽家達と夜輝く桜を見て、人生を語り、ギターの先生の家で先生と奥さんとギター青年と4人で3時まで飲む。

9日、ギターの先生家で昼食をし、帰宅途中に虎子さんにHP関連の作戦。語るのは「痛いのが一番面白いんだよ」
泉と私の魅力とチャットセックスについて盛り上がり、その後テレフォンセックスして、朝まで電話。

完全に泉は私に落ちたと思わずじまい。
だって、彼は言うのだ「人間としてこんなに惹かれたのはあかねがはじめてだ」
一言で言おう、「私たちは似たもの同士」だ。
心の波長が素晴らしくあった。
私は思いついた言葉をなんでも言った。
私はこーゆー人間で、こんな人なの。
ブログも見せた。
彼は素敵だと言う。
おまけにお互いにチャットセックス好きの者同士の変態だった。
というかここで告白するが、私はチャットセックスが好きだ。
性欲と変態の軽い淫乱と思ってくれ。

しかし、違う点は、泉はたやすく女を抱けない男だった。
「別にセックスしなくてもいい、抱きしめればわかる。
愛のないセックスなんてできない」
それでも、童貞を捨てたいコンプレックスと、気軽で距離のあるチャットセックスでオナニーをしそれで「それでもいいじゃないか」と思ってしまう、彼。

私は、でも、色んな人に、優しくしてほしかった。
それを身体で寂しさを埋めようとしていた。もしかしたら今も変わらないかもしれない。

*+*+*+*+*+*+*
izm の発言 :
抱く抱かない、の話
茜@愛を頂戴 ハードコアに の発言 :
ああー
izm の発言 :
俺18の頃さ
izm の発言 :
抱いて、って、抱きしめてってことだと思ってたんだぜ
izm の発言 :
可愛いだろ
茜@愛を頂戴 ハードコアに の発言 :
ほえー
茜@愛を頂戴 ハードコアに の発言 :
抱いてーーw
izm の発言 :
抱きたいよそりゃさ
izm の発言 :
あー
izm の発言 :
抱きたいじゃないかも
izm の発言 :
それもあるかもしれんけど
izm の発言 :
求められたいのかな
茜@愛を頂戴 ハードコアに の発言 :
んー…と、んー…と
茜@愛を頂戴 ハードコアに の発言 :
求めてあげるか…
茜@愛を頂戴 ハードコアに の発言 :
あたしはいつもあげるって立場?
izm の発言 :
ううん、そうじゃなくて
izm の発言 :
そんなんじゃないー
茜@愛を頂戴 ハードコアに の発言 :
いつも私は
茜@愛を頂戴 ハードコアに の発言 :
「あたしがほしいの?じゃあ、あげるから。あたしを愛してね」って感じ
izm の発言 :
凸凹って漢字があるじゃない。いつも漢字…?って思うけど
izm の発言 :
あれって
izm の発言 :
凸が凹にはまるのか
izm の発言 :
凹が凸にはまるのか
izm の発言 :
どっちでもいいけど、合わさったらしっくりくるじゃない
茜@愛を頂戴 ハードコアに の発言 :
うん
izm の発言 :
俺がどっちで
izm の発言 :
あかねがどっちなんて、どっちでもいいから
izm の発言 :
求め合うと1つになれるって感じ
*+*+*+*+*+*+*+*+*+*

彼はどんどん私を求めていった。

自分は男を落とす自分の技術に満足する。
しかし、彼に惹かれた。
私の決め台詞は、
「初めての女は私だと、自分でいうのもアレだけど、運命的よ」


テレフォンセックスの後、
「好きだよって言って」と私は彼に言う。
好きだよっと彼が言うと。
私は喜んだ。
それは、
元彼が電話で言った、あの「好きだよ」と似ていた。
昔のトキメキを思い出す。
涙が溢れそうで。
その相手は、顔もよく知らぬ、私の心のドアを私の好きなリズムでノックした男だった。
彼は言う、「その「あたしがほしいの?〜」を変えてあげたい」

変えてあげられるかしら?
あなたは私を救えるかしら?

私は嬉しくて、
「なんか好きだよ」と言った。
「ホントかなあ」と彼は言った。
私はやっぱり嘘つきの信用のない子と思われるらしい。

早朝に寝て。
昼頃起きて、
ケータイを見れば、
「あなたが好きだよ」
何故、こんないい男なのに、
元彼以上にはトキメかないのか。
あの頃は若かりしはつ恋であり、
今は穏やかな昼だ。
刺激がほしかったり、ほしくなかったり。有り触れる平凡を求めたり。

そして、彼に電話して、
まるで恋人のような言葉を交わした。

「ねー好きだよって言って」
「もう一回言って」
「ねねーやっぱりもう一回言って」

あたしのこと、好きだよって言ってよ。

彼は優しかった。

ひねくれた私の「なんか好きだよ」という言葉の意味は…意味は…

声だけで、感じあう。
テレフォンセックス。
生まれてはじめて、こんな優しいテレフォンセックスをした。

私の喘ぎ声を可愛いと言って。
むしろ私全てを可愛いと言って。
美しいと。

「私は世界で一番痛くて可愛いといわれたいの」
と語る。

彼はいい昼だ。と言った。

彼は「君が離れていくのが怖い」と言った。


私は私自身完全に心をあげていないことに気付いている。
許すことはしていても。
あげていない。

あげるのが怖いのよ。
私が私でなくなりそうで。
本当の私を知られるのも知るのも。
怖いのよ。

その辺に対して、龍と彼は微妙に似ていた。
最後のセックスから、
龍の存在はどんどん優しいものになっていた。
何故、憎んでいたのかもわからなくなった。
あれから、心で何度、「龍。龍。」と呼んだだろう。
その理由はきっと、
「愛していた?」
と書いてしまえば、私が敗北者のようなので。
「私のお気に入りが遠ざかった寂しさ」とひねくれたことを書こう。
嫌な女。

泉は「ミサトさんと加持さんのような一週間が送りたい」と言っていた。
エヴァね。



私と?苦笑



夕方、友達・ふうちゃんのダンスを見に街へ。
高校時代の友達4人と待ち合わせをした。
「茜〜元気だった〜?学校辞めたんだって〜?」
私が学校を一人で辞めて以来会う友達だった。

みんな、変わっていなかった。
私を馬鹿みたいに慕ってくれた。

私はもう、女子高生ではないが、
女子高生らしくみんなでプリクラをとったりした。
それから、友人・Nに彼氏ができたりだとか。
可愛らしいN。
一度私の家に遊びにきたとき、私が高校のジャージで迎えにいったら、
馬鹿みたいに笑っていた。
「茜ぇ〜!!」と叫ぶN。
出会ったばかりまったく喋らなかった私たちだったのに。
しんみりしてしまった。

そしてダンスの公演。
私は鳥肌がたった。
ふうちゃんはいつもメールで「はろーふうちゃんだよー」と書き出してくる。
さっぱりしていながらも、可愛い女々しい幼い女だった。
それが、あのダンス。
彼女は「現実を楽しむ女」を演じ、(ちなみに主人公
セクシーなダンス。
男を誘うダンス。
スポットライトは彼女だけあたり、ソロダンス。
彼女があんなに細い女だったとは。
彼女は腰をふる。
彼女は男の顔に触れる。
たぶらかし。
誘う。
あの赤いドレスを着て、
足を広げて、股を広げて踊った。
そのダンスに私は鳥肌がたつ。
「ふうちゃん。ふうちゃん。」心の中で。
彼女に捕りつかれっぱなしだった。
あっとゆうまの2時間。
あんな女になりたいと。心から思った。
私も踊れたら。

最後の紹介に、
ふうちゃんは私たちの座っているところを見つけて、いつもの笑顔私たちに笑った。
なんていい子なのだろう。否、なんていい女なのだろう。
その後、ふうちゃんに直接会うと。
「茜ちゃああああーん、ひさしぶりぃぃぃぃー」
と、嬉しそうな顔をするのだ。
私彼女と手を合わせる。

みんなみんな、慕ってくれる。
さあ、
私は捨てることができるのだろうか?
捨てれない。
失えない。
優しさは。
失えない。


ふうちゃんの公演が終わり、
友達と食事をする。
私は思いにふけって一人で煙草を吸っていた。

学校を辞めて、
何故か、学校にいるときよりも、
心が近く感じる。
友達とね。
何故だろう。

それでも彼女達が「学校のだれだれがさー」と話をすると、
私はついていけなくなり、
その会話から、
あの頃には戻れないと感じるのだ。

また遊ぼうねと約束をし、
帰宅する。

泉が「寂しいから早く帰ってメッセで話そう」という。

今は、ちょっと

優しさに浸って。

しかし、泉は「優しさは分かち合うものだよ」というが、
私は未だに、「いただいている」という感じだ。

Tが私を優しい人間だと言ったことを思い出す。

それははだはだ疑問である。

ああ、それから、Tに「優しさって愛?」って聞いたことがあった。
「愛の一種だよ」と彼は答えた。

今夜も泉に求められたい。茜という人間を。
 
2005-04-7    帰化と最後。


さよなら。17の私。
「17から18って結構変わるよね?」と言ったら、Tは「全然変わらない」って言った。

4月6日。
Happy Birth Day To Me......

17から18に変わる瞬間は、
岩井俊二が好きな男とメッセンジャーをしていた。
彼を「泉」と呼ぼう。
彼とメッセをしながら、PCで私は映画・スワロウテイルを観ている。
彼の画像を見せて見せてと懇願している12時前。
友達から電話がきて、一緒にカウントダウンをした。
酒を飲み、やたらテンションが高く。
私は18を迎えた。

「ねえ、18だよぉ。どうするぅ?」
「とりあえず、免許とれるじゃん」

なあんて。ね。

電話が終わると、スワロウテイルは架橋を迎えていた。
「ねえ、いもむしが蝶になったよ」
私もほしいあの刺青。
前にも書いた。
私グリコになりたかった。
でも、なれなかった。
でも、今でもなれる。
娼婦になりたかった。
でも、なれなかった。
売春さえできない。
まあ、しないほうがいいんだけど。
私の中の醜い寂しい欲望に溺れなかった。
まあ、溺れないほうが全然いいのだろうけど。
しかし、私は孤独を愛そうとしていた。
17のときから、孤独は自分の中のアイデンティティと昇華され、私はそれを文章にした。
そしたら、楽になった。
私は孤独を愛せただろうか。
あのグリコになりたかった。
みんなに愛されるグリコになりたかった。
でも、私は身体さえも売ることができず、孤独を愛そうと思い続けていた。
どこか、遠くに。
ひとりで遠くに?
気高い女に。
プライドの強い女に。
遠くに。

スワロウテイルを観終わって、泉と会話する。
恋愛の話になった。
「俺はなんか 色々と恋をして 違うなって思い続けた部分があって でも、それは合わせる事が出来たのね なんていうか、生きていくうえで大事にしたい部分っていうか たとえば音楽の趣味とか、それこそ映画とかね 外見なんてどうでもいいから、言葉が無くても分かり合える、感受性の部分かな でもそんなものが合わなくても、一緒に居る時間が好きにはなれるんじゃないかな、人ってきっと」
そう彼が言うので、
「私は沢山の人に愛されて、抱かれて
帰れるような誰を見つけたい。
「おかえり、お疲れ」って言って貰いたい。」と言った。

そう遠くに。
どこかひねっかえりの突っ走りたい気持ちは、
17も18も変わらない。
まあ、いきなり変われるものじゃないだろうが。

私は、

「ねえ」と
「さらってよー」と
冗談と本気半分まじりで言った。

「いいよ」
と彼は言った。

「なんか、色々考えてしまうよ」
「色々?」
「今までのこととかね 恋してきたよなぁ?って今、思ってた」
「 恋かあ。。。」
「でもさ 本当は 恋なんて、どうでもいいかもね 一緒にいたいなぁって人と、一緒にいたいって思える期間を、どうやって過ごすかってだけなのかも 楽しみにしててよかったよーあかねと話すの」

ああ、落ちた落ちた。と思ってしまう発言。

泉は21歳の大学生。童貞。
だから、なんだっていうの。
恋ってなんだよ。
好きってなんだよ。
一緒にいたいって。



誰かと一緒にいたいね。

そして、就寝。


起きて、昼に母にピアスを買ってもらった。
それから病院へ行く。
病院に行く途中。
街の路上メンバーに、歌ってもらった。
「はっぴばーすでいーでぃあ あかねちゃーん」
駅の広場で大声で、
私はとても気分がよかった。
そのことを主治医Hに告げる。
Hに父について話す。
「先生、でも、私、今日とっても気分がいいんです」

多くの人から、おめでとうメールを貰った。

「幸せですか?」
       幸せです。

病院から戻りTと居た。
絵描きの仕事をしていたTと話し、
もう一人、街を仕切っている「おじき」と話し、
龍を待った。

私はTとおじきが話しているとき、
愛しいこの街風景を眺める。
人人人人人。
流れていく人。

Tとおじきで、龍のバイトの帰りを待った。
龍はギター弾きのたっちゃんを連れて、
5人で8時過ぎに夕飯。
おじさんたちに囲まれてのバースデイディナー
煙草を吸いながら、ぎゃあぎゃあカフェで喋りたくっていた。
しかし、
ひとり。
ひとり。
ひとり。
と去っていった。
9時半過ぎた頃、私と龍だけカフェに残った。
9時には私は友人と新しくできたディスコへ行く予定があったが、ドタキャンの模様。
「俺といると、いつもドタキャンだよね」と龍は言う。

ここからだ。
私の18のはじめを特別なものにしかった。
そこに龍がいた。
まじまじと見つめ、笑い、目をそらす。
その日は龍を見つめることができた。
「ドタキャンかー

ねえ

慰めてほしいな」

悪女のように、そして、昔のいつもの龍と一緒にいるときの私のように。
甘えた声を出す。
龍は笑う。

「ヤる?」

私たちはホテルへ行った。
ホテルに向かう最中、私は龍に土下座をするよ、と言った。Rとの約束だ。
しかし、龍は、
「これが最後かもしれないから、いいよ」と言う。
新しい相手ができるから、だと言う。
私は「ふうん」と言った。
つまりは彼女ができるかもしれないというのだ。
少しの安心と、
寂しさ。
龍はいつでも、
私の隣で、
私だけで、
一緒に喋って、笑ってくれると思ったのに。

「最後だから、いっぱいいじめてあげる」と彼は言った。

私はこれでいいのだ。と思った。
これが私らしい日だった。
龍とのセックス。
そうか、そこに、
ちゃんと私がいたのだ。

セックスの最中。
「愛してよ…」と泣きそうな声で呟いた。

今日だけは、いつもと違って。
心をあげる。
あげるから。
お願い。

お願い。

いつもと違うようにして。

「愛してよ…」

この言葉を彼は聞こえていたのだろうか。
ベッドの上の「愛してる」は信用してない。
だけど、だけど。

あなたに優しくされたいです。

今まであった憎しみが優しさに変わった。
最後のセックス。

「最後のセックス。なんだ。」
「わからん、お互い嘘つきだから。」

そうやって、私たちは身体を慈しみあい、私は終電に乗って帰った。
私は堂々と帰る。
セックスの後は物悲しいもの。


もっと、キスしてほしかった。


*+*+*+*+*+*+*+*
今日の文章もはちゃめちゃですみませんです。後で修正しようと思います。