青春売買ホテル

茜の青春実況〜カコログ

 
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2005-05-30    書くべきことは


 いつのまにか、気が向いたら書くという癖が身につき、昔のように毎日日記を書き留めることがなくなった。どんな小さなことでもいい書き留めよう。

 恋人との連絡が途絶えたある日、私は夕方から夜にかけて働いていた。くたくたに働いた悟ったのは、「もう我侭には生きられない」ということだ。
 一喜一憂の毎日。それだけに身をゆだねている。
 出しそびれた手紙。幸せいっぱいだった日々を表現したが、今になって、出せない手紙。
 何気なく書き始めた行き先の見えない小説さえも…留まり…

 映画化されると聞き、久しぶりに三島由紀夫の本を購入した。「春の雪」だ。久しぶりの文学に身を委ね、美しい言葉に酔う(三島がナルシストとはさておき)。
 見直すべきことは書くことだ。どんな悩みも書く。そこに自分の原形がある。

 人として正しい道を行く為に書くのだ。もう、うだうだ言うのは辞めるべきだ。そろそろ辞めるべきだ。

(駄文で申し訳ない)
 
2005-05-22    愛しさに涙がでたとき


 発熱。泉。思いやり。

 めまぐるしい日々が過ぎた。帰り道知った人を見つけたが声をかけられなかった。いつもの帰り道であるが。
 今、帰って小椋佳など聴いている。暗い。故にしみる。
 街へ出向き、帰りになると悲しかった。その時その悲しさの訳など、見つめることができない。感覚をなぞるように目をそらしている自分なので、私は日記に書く。そう泣きたかった。それは今、何故だか日記で辿っていこうか。いや、その前に風呂へ入り。一服してから。

 と、父が風呂に入っていた。私は小椋佳の続きを聴いている。黒いワンピースを着て、あぐらをかいて。脱ぎたい。脱いで、彼の曲を聴けば、泣けるだろうか?

泣かせて 泣かせて これもひと時のことだもの
泣かせて 泣かせて 美しくなくてもいいわ
泣かせて 泣かせて あなたは早くゆきなさい
泣かせて 泣かせて 雨上がりは晴れ雲のよう
悲しいことはどんな化粧をしたって悲しいのです

 小椋佳「泣かせて」より。
なんで今心を覗かれるのだろう。知らない人に。

 さて、風呂上り。一服。透明なサイダーにブランデーの薄い色が綺麗に染まる、一杯。

 朝を辿れば幸せだった。
 7時に彼の電話で起き、「眠い眠い」とうだうだしい声で言い、二度寝を宣言する。9時に彼の電話で起き(もしくは電話したか)再び「眠い眠い」と嘆き、彼が一旦切ると言い、それを機に再び寝た。11時半になんとか起き、彼から電話。「お風呂入っていた」と彼は言う。それから二人とも布団にもぐり可愛いことをして…そして彼はおでかけ。
 私の好きな朝だ。うっとりと。その後高校の頃の友人から電話がきた。「今、潮干狩りしてる〜」とのこと。 その友人とは先週、「ミリオンダラー・ベイビー」の試写会へ行って来た。あの映画は……
 そして私は街へ出向く。

 電車の中ただ燦々と「出口の塞がれた空間」について考えていた。隣の人。隣の人。あれもこれも他人。
 駅を降り、地下鉄を乗り継ぎ、病院へ着く。
 主治医に最近のことを話した。

「あのー…あのですねー…私、2,3年に一度、急に失禁することがあるんです」
ほう。最近思いつくことは?
「う、うーん。夢は…あんまりいいものではないです。その時は、『水が溢れるような感じ』がありました。その前、嫌な夢を見ましたね。私が大学生で、友人らしき人と交流があって…喧嘩とかもしたり…それで最後のほう河童がでてきました。というか、その夢は常に雨が降っていて傘をさしてるんです。でも河童がでてくるの。それがどうしようもなく私は恐くて…」
ふむ。それも『水』だね。
「思いやりについて最近考えています。彼に言われたのです。私は思いやりのがない。と」

 終わった時間。その後私は街をウインドーショッピング。突然の雨。雨の中彷徨う人々。彷徨う人々と私はデパートで雨宿り。無印商品。タワーレコード。本屋。巡り巡って出れば晴れ。私はカフェで勉強。会計のとき、
「お勉強終わりましたか?」
とレジの若いウエイターに言われました。
「あ、はい」
「受験ですか?」
「は、はい」
「僕も受験です。頑張ってください」
「ありがとうございます。大学ですか?」
「はい。でも外国ですけどね…」
「え、すごーい。どこですか?」
「イタリアです」
「すごーい」
「いや、全然すごくないですけど…僕もともとイタリアに住んでたので」
「え、あ、お互い頑張りましょう!」
いい感じの好青年。こんな人ががいったよーとその後会った龍に言えば、
「浮気?」とにやにやと言った。

 「浮つく気持ちって書くからね。まあ、定義も色々だけどさ」
 むすっとしていた私。「で、最近どーなの?」と聞くので、私はぽつぽつと喋った。
 食事をすることになる。マクドナルドのギャル達が騒ぐ喫煙所は、やけに龍の疲れた顔が目立つ。「ここうるさい…」と呟く彼は、「寂しい」という。私は、思いやりについて言うと、けだるそうに彼は答えた。
「付き合うってなんだろうな。ずっと前から考えてる。こう思ったりするけど、それもいまいちって感じで…」
「結婚を前提にってあたしは考えるけど…」
「でも別れれば意味がないじゃん。俺が最近考えてるのは『お互いを束縛しあえる』ということなんだけど」
それだけでは味気ないと思ってしまう私なのだが、言えないのだ。私は未だ18の少女で、31の大人に論議する倫理さえままらないことを、泉を通してよく知っていた。
 未熟である。だから龍から逃げようとしていた自分がいた。あの時は。今は逃げてはならない。
 しかし、何故だかお互い黙り込んで一点を見つめていた。私は泉を想う。泣きたい。ついさっき電話していた彼は、龍といると言ったら、怒ったような口調をしていた。
 好きなのだ。ただ好きと。愛してると。
 私が人を好きになること。
 好きなのだ。好きになってしまった。恋をしてしまった。今、昔の男といるのは罪ですか。
 そんな気持ちになり、涙を抑えた。私は泣きたい気持ち。疲れた龍は言う。
「誰かといるときの、空間と雰囲気。これが大事だ」

 いつもの路上の人(ここでいう路上の物売り)のみっくん(仮)は苛立った雰囲気だった。私の龍は心配そうに彼と一緒にいた。途中からその仲間のMくん(仮)が待ち合わせのためいつもの通りに現れる。Mくんのドラムのスティックで階段の端をリズムよく叩く音が響いた。
「茜ちゃん太った? 太った? 今度縛ってあげるよー 首輪とかつけてあげるよ。」
といじわるに聞いてくるMくんは実は真面目で優しい詩人だった。「彼女に捨てられるわよっ」と蹴りを入れる。「もう捨てられらっ」という丸わかりの嘘。
 Mくんが去った後、仕事を終えて片づけをしたみっくんはうろうろと親しいのか親しくないのかしらないが、昔馴染みにゴミを投げた。苛立っている。その男の苛立ちというのは全て父と重ねる自分を再び見つめた。私、龍、みっくんと三人で駅へ向かう途中、「疲れてるね」と私が言えば、「色々あって…」とみっくんが苦笑した。

 流れていく人の中に泉がいればよいと想った。
 遠いな。会いたいな。

 帰りの電車で泣きそうな気持ちでメールを打った。
 
2005-05-17    憧憬と現在


ふとふと、昨日の真夜中4時頃。
その日、高校の頃の友人と飲んでいた際に話にのぼった慎先輩(仮)の話になり、彼がウインドサーフィンをやりたいなどの理由で、ハワイに飛び立ち、その日々のブログを教えてのをふと思い出し、
眠れない私はPCに向かい、彼のブログを読んだ。
少し眠たい気持ちで見つめたのは、私の知っているが、また新たな世界にいる慎先輩だった。
彼はルックスもよく、音楽部を中心に(パートはボーカルだが、サックスも吹くという)バスケ部をかけもちし、学校の言わばアイドルだった。
そういえば、ファンクラブなんかもあったという。(うろ覚え)
彼に恋などしていないが、地味にひそひそと学校で生きていた私は、ただただその慎先輩に憧憬していた。
もちろんその綺麗なルックスも理由である。ミーハーかつ面食いな自分。
しかし、そのいつもキラキラしていた彼は私にとって眩しかった。
その彼の世界まで欲しいと思ったのは、恋ではない。物欲しがりの本質。
彼とは一度保健室で話す機会があり、その時私はやたら興奮して喋っていたから、変な女と思われていただろう。
しかし、ちゃんと喋ったのはそれっきり。学校でちらっと会ったら、挨拶をし、一言二言言葉を交わすだけの仲だった。
彼のブログから覗ける、ハワイのオアフの景色。
そこに彼がいる。
話題はいつもサーフィンだ。
そして何故か少し妬ましい。
去年までは、あの学校に一緒にいた筈なのに、だ。
しかし恐らく彼はこれからも先もずっと、私の中で「手の届かないカッコイイ男の人」という輝きを保っているのだろう。
そして、もう会うこともない筈だ。
キラキラしてる彼をPCの画面から見守り、一服して、朝方に寝た。

泉の電話で起きる。
これが最近の私たちの日課だ。
数時間しか寝ていない私はいささか不機嫌で、二度寝を宣言し、出掛ける20分前まで寝ていた。
今日は地元の文章教室だった。今期初の。
「どうせ、虎子さんにも会えないし。作品の発表もなく、話を聞くだけだし」と思いつつ出席を迷ったが、
「自称・文章教室のアイドル@新人賞狙い」の肩書きをもつ私は(書いててアホらし)気分を盛り上げて母に送ってもらった。
昨日虎子さんとメッセで話し、「(今日の文章教室は)爆睡か喫煙タイムになるな」と言っていた。
教室に入ると、割と若い年代の女性(といっても、30代40代であろう)が二人もいる。
それも一人はなかなかの美人であった。
そして、私は少しだけ思い出す。
去年、初めてこの地元の文章教室へ来た日を。
楽しい興奮だった。
そこには、初めて見る虎子さんもいた。そう、私と虎子さんはこの文章教室で出会った。
黒髪の綺麗なお姉さんと覚えている。
最初に作品を見たときも、その知的な文章に魅了された。(そいえば、初めてみんなとランチしたとき「虎子さんは彼がいっぱいいるのですか?」と失礼な質問をした記憶が…苦笑)
まさか、こうHPを一緒に作ることさえ予測しなかっただろう。
しかし、辞めていった、今期を休まれた方も多かった。
情熱的な文を書く素敵なAさんがいなかった。盛り上げ役のBさんもいなかった。残念極まりない。
とはいえ、なんか私と同じ高校(うちは定時制なのだ)を去年卒業したやたら陽気なおじいちゃんがそこにいた。
なんと同じ地元で、文章教室が一緒だったとは…いやはや。
少々絡まれてしまった。

カーネルサンダース先生は、「書く事の楽しみ」について説いた。
だからこの文章教室は好きなのだ。
私にもっと書けと言ってくれる。
嫌な批評もうけたが、いつも彼の極めつけの台詞は「もっと書いてください」だった。
思えばあの言葉で随分救われていた。
爆睡は免れたが、やはり喫煙タイムはなくてはならなかった。
話しの途中に一服。
そして課題を出されて原稿用紙がだされたとき、何を書こうかと考えるとき一服。
煙草を吸うと、落ち着き、イマジネーションが膨らむ。
吸うところはどこでもいい。今日は例えば教室の外の庭の喫煙所でも、トイレでひっそりとでもね。
外の喫煙所は空気が美味いし、緑がある。
トイレは薄暗くて陰気がある。
だから、私が今日、外の喫煙所ではなく、トイレで吸っていたら、また違った作品が書けただろう。
課題は「庭の木」
外の喫煙所で私は彼との共存する「庭」をイメージし、「夢の木」について書いた。
30分の時間しかもらえないで原稿用紙2枚の今思えば駄文。
しかし今期の華々しい地元の文章教室のデビュー一作品目だ。

帰りは、受講者の男性一人と先生とランチをして帰った。
優しいご年配の方々の会話は心が温まる。

二度目の睡眠。
考えながらの睡眠。
そして再び4時、否、16時の起床。

夕方の散歩。
斜陽に照らされ、燃える恋と革命のように、否、再来の優しい懐を思い出せば…
目を細め、遠くの山を見る。
煙草を吸って、ふと思い浮かんだのは、慎先輩のことだ。
何故彼を思い出すのか、と苦笑い。
煙草の味は他の男を思い出した時の味だ。
許せよ、泉。たまには。
 
2005-05-11    メモ:自我の確立


文章教室で、講師の婆が自分の文章を「詩ですね。これは。」とはっきり言った。
「死ね、このくそ婆」と本気で思い、いかに自分がまともな文章を書いてきてないことに、自分に苛立った。
殺意の巡る一時間半の講義で(でも私は遠くを見つめ、時々可愛く苦笑する)帰りに教室にみなさんでお茶をしませんか?という話に誘われたが、
「落ち込んでいるので、帰ります」とにこやかに笑ってさっそうに帰った。
(ビルの外に出たら、早速泉に電話し、自分の殺意を街で叫んだことは言うまでもない)
しかし、いい刺激。あの婆は悪い人ではないのだし、いつかぎゃふんと次の作品に推敲を練る。

「考えることが面白くて、文章は割と評価されないと思ったやけど…」と泉が言う。
そんなこと言ったら、無気力と怒り。
自分は文章を書きたいのだ。
ああ、基礎さえもできていない。
とりあえず、この日記でさえも、ほぼメモ・記録感覚で書いてることがなってないのかも。

関係ないが、そもそもHPに自分の画像を載せている。
これは一種の賭けであった。
しかしネットは恐ろしいもので、その事実をよくわかっていない自分がいるのだ。
しかし、これは自分の中の一種の賭けである。
更に言えば、ビジネスのつもりだった。
しかし、裏返せば、顔を見て欲しい、「寂しがり屋」とも言える。

とにかく、今まで生きた中で、今書いてる自分が嫌いだ。
それでも書いてる。
だって、私から文章を取ったら、自分の表現が何もないではないか。
ネットという存在のある、とても素敵な自分は時代に乗っている。そんな自分はインターネット症候群(恐らく)

とはいえ、文章に一番大切なのは、経験だ。
懐かしいY先生がよく言っていた。
「私も賢いような文が書きたーい」というような言葉をほざけば、「あなたは経験がないから無理でしょ」とあっさり言われた。
そうゆう経験。
そして自分なりの文章。
それが達せられるとき、
それはもしかしたら、自我への確立ではないかと思う。
あたりまえのことにはっと気付き、自分の情けなさと、目標はこれか。という意気込み。
とりあえず、あの婆をぎゃふんと言わせるのが目標である。
それは、彼女の「好きな文章」ではない(恐らくそれは普通の文章を意味するからだ)「私の文章」として認めさせるのである。
あの腹正しい、「これは詩ですね」の台詞。
もともと、その前に、今の主治医に洗いざらい最近のことと自分の考えを話したら、「いい。とてもいい。見込みのある」と褒められて、
有頂天のところで、あの台詞と何を経験してきたのかきっぱりと嫌味たらしくいう口調。
顔は笑って、肩はたれた。
脳は混沌の渦。

「落ち込んでいるので、帰ります」という私の台詞も、あの教室の中で完全に浮いた。
しかし、これが自分には心地よいのだ。
が、次どんな皆に目を向けられて教室へ入るのだろう。
いいのだ。私はここで誰にも気を使わず、クレイジーに生きたいのだ。
実は私は街と地元の二つの文章教室へ通っており、街は今年の四月から通いだした。
地元の文章教室はとても私を可愛がってくれる、優しい年配の方々が多く。その上、講師の先生は、あれはまるで、カーネルサンダースだ。
よくカーネルサンダース先生(仮)とお茶をしていた。
街と地元の文章教室で、講師が違うとこうも雰囲気が違うのか。
「茜ちゃん、頑張って、新人賞目指すんだよー」との声。暖かい。
しかして、自分は世界を見るため都会の大学へ行こうと思ってるので、もしかしたら、ここ1年でお別れかもしれない。

自分の生きる選択肢。
作家として生きる。
女として生きる。
人間として生きる。
不器用な私は、どれか一つにしぼりたいのだが、最近の私は、書いてる。恋をしている。自我について考えてる。と三つを取り揃えて生きている。
その上で、やはり、人間としてを優先するべきなのだろう。
自我を確立するために。

しかし、私にとって、恋をして、ここまで考えられるのは。
泉がいて、幸せだからだと女らしい発言をする。
そして書いている。あれやっぱりあの選択肢のうちどれを優先しているのかな?

そういえば、泉が笹(仮)とかいう、親友がどうのこうのと騒いで、私をほったらかしにしていた昨日。やたら泣き喚いた。
 
2005-05-7    死ぬ気で恋愛してみないか?


名残惜しいか、お別れが。
しかし、朝、漫画喫茶から家へ帰るとき。
私は、溢れる幸福に怯えて嫌気が指していた。
それは、ただ彼に触れられない日常がまた始まるからだとか。
私はただただ永遠化しない温もりを憎み、
ただただ慣れていた一人身の生活を想いながら寝た。
ふと、charaの「大切をきづくもの」の歌詞に、「壊れていく」と何の関連もなくそんな一言があった。
きっと大切なものが壊れていくのだろうかと思ったが、それは今まで築き上げてきた、滑稽で弱い自分が壊れていくものなんだ。と確信した。

誰かを想いながら生きるということは、決して楽ではないのだ。

11時頃に起床。
彼はまだこの町にいるようだから、会いにいった。
しばらくお話をして、私はお昼を食べに帰り、バイトへ行く途中も彼に会った。
彼の後姿を見たくなかったから、私は先に自転車で素早く去った。

なにがどうなって倒れたのかわからない。
頭が重く、呼吸は激しく、一人で仕事をしていた。
泣きそうになって、うずくまると、「茜ちゃん寝てちゃダメだよー」と従業員が言った。
1時間半。倒れるまで誰も気付かなかった。
私は椅子から転げ落ちた。
こう言えば、卑怯だと人は言うだろうか。
私はいっそ倒れたかったから倒れたのだ。
倒れてしまえば、惨めな自分がいた。
父が駆けつけ、従業員室で横にならされた。
どうなったんだ。
何が嫌なんだ。
倒れるような弱弱しい自分が大嫌いだ。大嫌い。

ちっぽけな女になりたい?
恋とすることとはこんなことかしら。
嫌だ!
違う!
でも、
壊れてく…

「死ぬ気で恋愛してみないか?」とそんな台詞が頭に浮かんだ。
能天気、太宰治の台詞が浮かんでくる。
こんなとき、私はやはり、自分と太宰治を重ねる。
「死ぬ気で恋愛してみないか?」は私と泉に投げかけたい恋愛論だった。
決して太宰治のように行く先が心中ではなくて、
命をかけて恋愛をしてみるということ。
しっくりくる恋愛論だった。
これで呼吸と鼓動は落ち着くのだ。

次は元彼のいじらしさともしお互いによりが戻っていたら、こんなことになっていたのを彼はわかっていたのか、と考えた。
だから彼は、恋を恐れる。
今こそ、彼をはっ倒せる力がもしかして自分にはあるのだろうかと考えた。
しかして、私は別にはっ倒す気分でもないのだけど。

目をあければ斑な天井。
それを涙を流しつつ睨みつけ。
何故だから、この天井を見続けながらこんな気持ちで死ぬのも悪くはないと思った。

そこで母がくる。
私は家へ帰り、泉と連絡をとり、彼が「寝ろ」というので、私は死んだように寝た。
家へ帰り、真っ先に文章を書きたかったが、手が震えて書けなかった。

私は今ただ膣から血を流すだけの、不能な女。
 
2005-05-6    私と一緒に世界を捨てて。


6日は雨だった。
二人で雨の中走ったのを覚えている。
彼は私を置いて走っていた。
私はのろく走っていたのを覚えている。
そのうち手をとって一緒に走っていた。

雨なので外で遊ぶこともできず、その日は一日中漫画喫茶に滞在していた。
彼は沢山の名刺を見せてくれた。
その知らない世界に、私はまた不機嫌になる。
ふてくされた私を抱きしめる彼は、「弱いところみせてよ」と言う。
ぽつりぽつり話し始める自分がいた。

ショッピングモールで、母の日へのプレゼントを買った。
電車の中で、二人で面白いメールの見せ合いっこをしていた。
深夜こっそり抜け出して彼と会った。
恐い森を二人で手を繋いで歩いた。
やはり雨だったので漫画喫茶に滞在した。

ああ、二人っきり。
朝まで二人っきり。
しかし、私は見なくてはならない彼の世界。
知りたくて、知りたくて。
楽しそうに親友とメッセをしている泉とその彼の間を妬ましく思った。
その彼の世界を受け入れ、自分の世界を保つ。
共生、共存。
しかし、二人きりなはずで。
しかし、楽しそうね。あなたは楽しそうね。
私はやっぱり逃げた人生を送ってきたばかりなので、
愛、愛、愛、愛。
狂ったように自分の過去を遡り、
去、寂、苦、逃、孤。
「自分を苦しめることが好きなのね」とあの子が呟いた。

知らぬ間に私の呼吸は過呼吸になり、涙は喉まで留まった。
(だから、恋なんてしたくないんだ、よ)
気付いた彼は、「大丈夫か?」と身体を触ってくれた。
(気違い。茜)
また抱きしめられて、「ちゃんと言えよ」と言われ。
「もう、何も考えたくない」
「それはダメだよ」
「うん…」
「思いやりってなんだと思う?」
「なんだろう」
「考えてごらん」

泉曰く、私は無駄なことばかり考えていると。
彼と一緒に過ごす夜は、私たちを一層仲良しにさせた。
しかし、今夜は抱きしめてみると、泉が少し遠く感じた。
彼は初めて私を抱いたとき、「暖かいんだけど、温もりがすっと消えていく感じがした」とちょっと前語った。
今はないという。
「私と一緒に世界を捨てることできる?」と私は聞く。
彼は黙っていた。

愛しいと感じた後の、悲しいと感じ、暖かいと感じる。
だから、「好きだ」と私が言えば、
泉は「なんで昨日もっと言ってくれなかったの?」と嘆いた。
 
2005-05-5    お付き合いしましょうか?


ベッドの上の「愛している」など信用したことがなかった。
裸で抱き合い、ただ、彼は「愛している」とか「好きだよ」というたび、私は泣きたい気持ちになる。
嬉しくて。


いつ頃だったろうか。
もう一度、人を好きになろうと思った。
2日の「歩み始めた第一歩の勇気」とはこのことだった。
5日の泉と会う日には、ただ一言、「好きだよ」と言いたかった。
愛しくて愛しくて、好きで好きでたまらないという気持ちはなかった。
ただ、確かにある彼への好意を、「好きだ」と言えば。
何かをスイッチのように、見つめ始めることができると思ったからだ。
その人が泉でいいと思った。
私たちは5日に会う前の日から、たわいのない、二人の未来の話をよくした。
今、元彼・Kさんと泉どちらかを選ぶ選択があるなら。
今は泉を選べることができるのだ。
今日の日記は、「死ぬ気で恋愛してみないか。」を私の恋愛論をテーマに、
どこか聞いた事のあるようでそれは違う私たちの話をしてあげよう。

5日。
街の駅で、私たちは再会した。
私は再会したとき、なんと言っていただろうか。
その時、煙草を吸い、ポイ捨てをしたら、彼に怒鳴られた。
二度目に見る彼の顔に、やっぱり私は「がっかりです」と言ったのだろうか。
思い出せば彼は「もういいよ」と投げやりに苦笑していたような気がする。
二人でコインロッカーを探し、お蕎麦を食べて、そこで彼が私の煙草を取り上げると、私はぎゃーぎゃーと騒いだ。
漫画喫茶でいちゃいちゃして、
カラオケで歌い、
公園でお喋りをした。

「手をつなぎたい?」
「え、別にどっちでもいいけど、茜確か嫌いやなかった?」
「あら、そう言ったっけ?」
「うん」
「どっちでもいいよ」
「俺もどっちでもええけど」
「そう」
「うん」
「………やっぱり繋ごう」

小さい手のひら。
柔らかい手のひら。

彼のケータイに二度ほど着信があった。
大学の友達かららしかった。
楽しげに話す、彼の知らない顔。
やきもちを妬く以前に、妬ましかった。
私より、何かをたくさんもっている人間がこんなに身近にいると、何ももってない自分がいるようで。
私はやはりちっぽけなのだ。

何を話しただろう。
たくさんお話をした。
ありふれてるけど、二人だけの話。
黄昏る夕暮れ時の公園。
小さな少女が泣いていた。
父親に自転車をとられて泣き喚いていた。
「泉はあんな父親になりそうだよね」と私が言った。
笑って、喧嘩した。

夕食は私のお勧めのパスタ屋だった。
店には行列ができていて、私たちは並んで待った。
中に入って、頼み、運ばれてきた、お酒と料理。
私たちは祝杯をかわし、「そういえば」と私が言った。

そういえば、私たちがメッセで出会ったのは、一ヵ月前の今日だよね。

私たちは面白いように笑い、「まさか一ヵ月後にこうなるとはね」と騒いだ。
美味しい酒。
大量に出されたパスタを半分以上残した。

ホテルでは、キスをして、脱いで、触って、触って、もっと触って。
いじって、喘いで、優しくて、私は「何か」を言おうとしたが、なにも言えなかった。
彼の「好きだよ」という言葉に感じつつ、自分は積極的に彼の身体を舐めた。
感じる彼は可愛かった。
一度、情事が終わったら、私たちはホテルでDVDを観た。
邦画好きの私たちだが、泉はなんと「となりのトトロ」を観たことがないことを知り、二人で「となりのトトロ」を観ていた。
機嫌よく、私が煙草を吸おうとすると、彼は煙草を取り上げる。
再び、私がぎゃーぎゃー騒ぎ出すが、一向に返してくれない。
すねた私はソファーから、ベッドの移り、うずくまった。
10分、20分、経っても彼は「となりのトトロ」を観ていた。
一人でうずくまり、結局は泣き出す私。
かまってくれず、
甘えん坊。
さみしんぼう。
一人で泣き出すと、彼が近寄り「どうしたの?」と聞いた。
「ずっと一緒にいるって言ったのにぃぃぃー」
「馬鹿だね」と彼は言った。

「となりのトトロ」が終わると、再びベッドへ入る。
「好きだ」と言った。
私が言った。
流れのまま言ったのように思える。
ここで一言「好き」と言う。
ただ一言。
物悲しさと物嬉しさが残った。
次の彼の台詞。
「本当に?」
私は「うん。」
好きとか、なんとか。
言い慣れてない言葉だった。
ベッドで言うべき言葉でもないと自分自身で思っていた。
今まで、10人と身体を重ねた。
ベッドで言う「好き」は、嘘っぽいと感じる私。
ただここで言わなければならない義務があったようで、
私は気まぐれに口を出したのだ。
彼はどんな気持ちだっただろうか。
しかしキスはどんどん情熱的になっていった。

3時頃に就寝したと思う。
他人と一緒に寝れない私だが、彼の隣でよく寝た。
6時頃に目が覚めたらしい。
また身体を重ねたらしいがよく覚えていない。
覚えているのはこの会話だ。
私はこう言った。
「お付き合いしましょうか?」

 
2005-05-02    眠れるGW?


29日から始まったGW。
とはいえ、私の日常が毎日休日のようなもので大して変わりはない。
しかし、今日街へ行ったら、人が多い多い。
溢れたショッピング街で、私は服を選ぶ。
服を妥当して買う気持ちでもなかったので、収穫はなし。
歩きつかれた、私の足とヒール。
夕方になると、寒かった。

と、今日はいいのだが、ここ数日のことを思い返す。

歩き始めた第一歩の勇気。
ピンと波長した、松浦理英子の「葬儀の日」
主治医の「興味深いね」の一言。

この三つで私の世界が広がった。
思い返す。それは、先週の水曜日だった。
ただ、小さな私の部屋で、それは起こったのだ。
カーテン全開の窓から見える闇は、いつも通り私を吸い込ませてくれると思ったのだが、私は自分の中の世界へ、すうっと浸透していった。
あれから、長編を書こうと思っても、何故か書かない。
それはGWがはじまったからだ。
GWだから…という理由も事情もあまりない。GWだから。だけの理由で、なにもかもこの3日間はするべきことは休暇中だ。
そして、私はよく寝る。ぐっすりと。

リスパダール1ミリ。アモバン1錠。
疲れた日には、アモバンはいらない(ちなみにリスパダールは安定剤で、アモバンは睡眠薬)
とにかく、寝る前は、頭の中がごちゃごちゃと音を立てる。
睡眠を妨害するように。
アモバンなしで寝たいという願望は、以前からあった。
理由は、寝すぎてしまうからだ。
いつも私は昼起き。
それであって、アモバンは睡眠薬の中でも、睡眠導入剤であるのだが、ついつい眠たくてたまらない。
リスパダールを1錠飲んで、寝床に入る。
ほらね、頭の中でごちゃごちゃしてる。
知ってるようで、知らない音。
知ってるようで、知らない風景。
苛立って、うざったくて、また眠れない。眠いのだけど、眠れなくて。
しかたなしに、アモバンを1錠飲むと知らぬ間にこてんと寝る。
目を覚ますのは、お昼頃。

「眠り方を忘れてしまったんです」
と今の主治医にいつか言った。
そして、気付くのだ、「寝る努力をしていない」と。
自分はいささか薬に頼りすぎているのだ。

昨日は疲れ果てた。
11時から22時まで、派遣のバイト。休憩は1時間。
走り回った日には、ビール。
泉との会話の間に布団に潜り込んで、リスパダールを1ミリ。
そうしたら、死んだように眠ってしまった。
やったね。アモバンなしでも今日は眠れる。と思い目を覚ましたのは、7時。
私にとっては早すぎる起床だった。
寝ぼけ眼で煙草を吸う。
朝の太陽が何故か憎たらしい。
そういえば、太宰治の「女生徒」に「朝はいじわる」という文があったなぁと思って、再び布団に入り込んで、しまいにはまた寝てしまった。
やっぱり起きるのは、昼頃。
「いつまで寝てる気!?」と母のヒステリーの声で目を覚ます。
優しい憂鬱。
眠れる日々。

これからの予定の話だ。
3日は勉強。
4日は高校の友達と遊ぶ。
5日は泉。

私の今日の可愛い仕草。
ハイヒールで歩いたら3回ほどつまずく。
信号が赤に変わる前に全力で走るとき、「ラストスパート!!」と気合をひとりでいれる。
そして、今日も薬を飲んで寝る。