青春売買ホテル

茜の青春実況〜カコログ

 
2005-01  02  03  04  05  06  07  summer vacation  09  10
2006-01  02  03  04
 
2005-09-18    指輪


 やはり、夜どうしようもない、不安と寂しさが波のようにやってくる。元彼と連絡が途絶えたようなものが。
「俺がいるから昔のようにならないよ。寂しいときは連絡してきなさい」
依存してしまうのではないの? と言えば、「それもアリだ」と龍は言う。


 18の誕生日を思い出す。「最後だよ」と言った情事。
 けれども、今日はまた、ホテルに二人。うたた寝をして、身体を触って、うたた寝をして。
 もう少し昔のこと。去年の今頃。龍と関係をもったこと。朝方のカラオケボックスだった。
 夜になれば、二人でファーストフードで食事をした。うるさくて食事をしたらすぐにでた。

「J!」
私と龍は叫ぶ。露天商のJは、にやりと笑う。先週、半年ぶりに顔をみたJとまともに話すのは久しぶりだ。先週会ったときは、Jは私と龍ににやにやしながら、ホテルのクーポン券をくれた (実はそれは私と龍は「使い道がないし、使ってないよ」とごまかすがが、彼は私たちが愛用していることを知っているような目つきでながめる)。
「J。象のひげの指輪は残ってるの?」と私。
「ああ、あるよ。これ純八金やよ」とJ。
その指輪は金の指輪に象のひげが入った指輪だった。去年の冬からほしいと思いつつ、自分の中でずっと指輪は男の人に買って貰うものだと思っていたから、あえて買わなかった。
 眺めていると、龍が値切りを始めて、元値の7割で買った。
「象のヒゲはインドでは幸運。幸運の指輪だよ」
とJが言うと、その指輪は私の左手の小指に収まった。
「嬉しいのが顔にでるね」と龍。

 男性に指輪を買ってもらうことなど、3年ぶりだった。

 T氏に手相を見てもらう。
「ものごとあまり考えて行動しちゃうタイプだろう。それもものすごい理想を描いてしまって。ちゃんと先のヴィジョンを描いて、慎重に行動していけば、成功するよ」
ああ〜 と納得せざるをおえなくて。

 芸大で陶芸をやることを許してくれた父親。
 夢を捨てることは後にはひけない。


 ママ、11時には帰るわ。
 ママ、家に帰ったら、あなたはお酒を飲んで、「赤毛のアン」を見ている。


 帰りの電車、龍にもらった指輪を眺めていたら、いつのまにか地元の駅についてしまった。

 navy&ivoryの「指輪」という曲が好きだ。
 結婚ソングだけれども。
 私の指輪は銀の指輪でもない。
 昨日見た、虎子さんの左手薬指の銀の指輪は美しく、さまざまな歴史を刻むものだろうと思った。

 これから先年十年 もしも僕が先に逝っても お願いです どうか悲しまないで笑っててください
 あなたと出会えて私幸せでした と思われるように惜しみなく愛を注ぐから
 (by navy&ivory「指輪」)

 夢から覚めるのが、怖いよ。
 
2005-09-13    幾度も還ってゆく


 私はまた私の世界に戻った。

 心が暖かいのは身に沁みてわかる。色々な人と毎日お喋りをしている。自分の道徳を認めてくれる人だ。私の道徳? そんなものではないか。私の志。
 書こう。書こう。とも思っても日々の忙しさに書く時間がない。想いは溜めて、溜め込んで、こうしてタイピングしている。
 ただ今は、優しい気持ちで。やわらかい気持ちで。

 私はまた私の世界に戻った。
 そこには龍がいる。

 龍にもらった500円の図書券は、萩原朔太郎の詩集になった。
 昨日は、二人、街の角で、ちょこんと座り、読んでいる。「青猫」というのが龍のお気に入りらしい。


「青猫」

この美しい都会を愛するのはよいことだ
この美しい都会の建築を愛するのはよいことだ
すべてのやさしい女性をもとめるために
すべての高貴な生活をもとめるために
この都にきて賑やかな街路を通るのはよいことだ
街路にそうてたつ桜の並木
そこにも無数の雀がさへづつてゐるではないか

ああ このおほきな都会の夜にねむれるものは
ただ一疋の青い猫のかげだ
かなしい人類の歴史を語る猫のかげだ
われの求めてやまざる幸福の青い影だ。
いかならん影をもとめて
みぞれふる日にもわれは東京を恋しと思ひしに
そこの裏町の壁のさむくもたれてゐる
このひとのごとき乞食はなにの夢を夢みて居るのか。


「俺のことじゃん」と龍は呟く。
そう、私も、そう思ったの。

 お金は色々なことをしてくれる。お金さえあれば生活ができる。女も買えるだろう。けれども気持ちは買えない。愛のあるセックスなどできない。私の理想は愛がお金を買えるということだ。夢をみている。なんて夢をみている。
 だが私はこれから必死でお金を貯める状況下になった。嫌いな仕事もするだろう。しかし、誰かが私の話を聞いてくれれば、頑張れる。それだけのこと。

 馬鹿な女は「忙しいほうが自分は駄目にならない」と言う。
 忙しくなってあの人はかまってくれなくなったではないか。と、今更、いやなこころ。
 更にその女は「男は昔好きだったけど、今は嫌いなんていうのは当たり前だよ」と言う。
 アホか。と思う。第一私はそんな男は好きにならないし、私は嫌いにはなれない。「結局、安っぽい好意だったのね」と言葉を投げたかったのだが、そんな女はヒステリーをおこすのだろうなと思ってやめた。

 今までアホみたいに毎日うきうきしてたのに、最近になって父親と衝突して、心の中で大丈夫と思っても、どうも沈んでるのが、龍に電話越しから伝わっているようだ。
 芸術に生きたい自分と、安定した収入を望む父親。
 親は馬鹿みたいに心配している。この親に対する罪悪感は消えるのだろうか?

 朔太郎は「お前の罪は許された」と「ドストエフスキー先生」の声が聞こえ激しく泣いたという。


 私はまた私の世界に戻った。
 
2005-09-06    泉へ


あなたは今でも私のページを見てるのかな?
本当にごめんなさい。

強さをくれたのはあなたでした。

だから、とてもとても感謝をしているの。
でも、本当にごめんなさい。

また、いつか会いましょう。

このページを見てほしくない気持ちと見てほしい気持ちがある。
私の忠告なんか聞かないと思うけど、
お願い、あなたは変わらないでください。
ほんとに、こんなこと言える立場じゃないのだけど…

最後までかっこ悪いね。私は。

うー ごめん。もう少しタイプさせて。
結局、お互い、互いの世界を受け入れられなかった。
これだと思うの。

一生、見下してていいよ。私のことを。
なあんて言ってみるよ。

当分、あなたのことは書かないわ。
 
2005-09-xx    2nd stage



龍と一緒にいた。
その後、彼はバイトで、私は漫画喫茶で寝ることにした。

あなたはいつも側にいたのですね。
私が狂って、
あなたをぼろぼろに傷つけて、
あなたの気持ちを否定しても、
一緒にいてくれたんだね。

だから、あなたとさっき別れたあと、
あなたの暖かさと、
あなたの孤独に気づいたのです。

初めて人を救いたいと思った。
そう思ったら、涙が止まらなかった。

漫画喫茶でただ泣いていた。


「龍はやっぱり、あたしのこと好きなんだー」
「うん」
「あたしも好きだよ」

そうしてキスをして、
元彼傷つけて別れて、のこのこと男と抱き合うなんて、最低だ。最低な女だ。

けれども、
そのとき、私はただ、
素直に私の心をあげることしか考えていなかった。

龍はすべて許してくれたことになぜ気づかなかったのか。

だから私は龍から離れられないのだ。
依存だろうか?
彼の優しさにただ依存しているだけだろうか。

違うのだ。
今度は私が、
あなたを助ける番。

けれども、私の嫌な予感がする。
私が何もできずに、あなたが早く死んでいきそうな予感がただただするのだ。
龍は32歳。
私は18歳。
離れすぎだ。
龍は家もない、保険証もない。
一緒にいて、ひどく咳きこむことがある。
吸う煙草はハイライト。

そして、私は若いから、
こんな言葉をつぶやいてしまった。

「ねえ? 私はまた誰かと恋をするのかなあ…… 勝手でごめんなさい……」

「いいよ」と言ってくれる龍。

セックスでなんなのだろう。
わからない。
こんなHPを持って、淫乱なんて言われて、
第一私はセックスが下手だし。
中で昇天したこともない。
甘えることだけ。
それだけ。
…淫乱、か。
別にいいわよ。

「あたしや龍やTさんみたいな人間は、一生人間について苦しむんだよ」
なんてキザな台詞呟いて。
いやなおんな。